進捗(7/16~22)

測位航法のバイブル的なテキスト

 

 

 

 

 

 

 

この一週間は、義実家への帰省&観光で、あまり勉強ができなかったが、ちょこちょこと時間を見つけて、第4章『座標系・時刻基準・人工衛星の軌道』を読み込んだ。

興味をもって取り組んでいる衛星測位の分野において、本質的な部分であるにも関わらず理解が浅いポイントの1つが時刻系だったので、そこを基礎から確認する作業をした結果、だいぶん改善されたように思う。座標の回転や楕円体の計算方法についてはまだよく理解していないが、明細書を読む上での優先度は低いので保留とする。また、以前、訳語の決定に迷った単語”timing”の適切な訳が「調時」であることがわかってよかった。

以下、(需要が無い気もするけれど)ノートの一部を貼っておく。


■GPSの核心
宇宙機上で精密に同期した信号を生成してその送信時刻を測定することである。
ー>精密な時間軸および、これに基づく精密な時刻の測定について理解することが必要

■そもそも、時間を計測するとは
時刻の測定開始点となる『瞬間の時刻(エポック)』を決定し、一様な『(二時点間の)時間間隔』を測定することであり、別の言い方をすれば、周期的な過程を観測し、その周期(あるいはサイクル)を計測することである。

(周期的な過程の例)
・天空でも太陽の見かけの動き
・太陽のまわりの地球の公転
・振り子の振動
・水晶の発振

20世紀半ばまでは、周期として、地球の自転・公転に基づく基準(太陽時・恒星時)が使われていたが、時点軸の動き(予測不能:極運動、予測可能:歳差・章動)等の問題により、その精密さが要求を満たさなくなってきた。

■歳差と章動(wikipediaより)
地球の運動には、自転軸の動き(歳差と章動)ではなく(自転軸の動きにおいては、地球を自転軸が串刺しにしている場所は固定である)、自転軸と地球の関係がズレる極運動がある。おでんの具と串にたとえると、具と串が一緒に動く運動と、具と串で違う動きになるので具がえぐれて串がゆるゆるになる運動である。

地球の自転(R)、歳差(P)、章動(N)の概念図

 

 

 

 

 

 

 

 

■時計とは
周期的な現象(周波数源あるいは共振器)を発生させ、それを数える(計数器あるいは積分器)装置である。その精度は、
1)最初に設定した周波数の誤差(精度)
2)周期的な現象を維持する能力(周波数安定度)
に依存する

地球の自転に基づく時間尺度として、太陽時と恒星時がある。
太陽時は、地球が太陽の周りを自転しながら公転することに基づく尺度であり、
恒星時は、地球が太陽よりもずっと遠い(仮想の)恒星の周りを自転しながら公転することに基づく尺度である。

■太陽時
太陽時とは、太陽を基準とした地球の完全な一回転を周期(一日)として使用する考え方で、この一日を視太陽日と定義する。

1視太陽日の間に、地球は公転軌道上を1/365だけ進むので、太陽に対しては、1視太陽日あたり、1回転より少し多く回ることになる。また、地球の公転軌道が円に近い楕円であることと、地球の自転軸が公転面に対して垂直でないことににより、二つの視太陽日の長さはわずかに違う。

■原子時
地球の自転や公転に拘束されない精密かつ一様な時間尺度として、セシウム原子の共振周波数に基づく連続的な時間尺度である国際原子時(International Atomic Time:TAI)が導入された。

しかし、地球の自転による時刻系(UT1)との関係を捨てるわけにもいかないので、妥協として協定世界時(UTC)が考えられた。UTCの秒の定義は原子時と同じで、セシウム原子に基づいている。

UTCは1958年1月1日00時の時点でUT1と一致するものとされ、その後、自転速度の変化分は、UTCにうるう秒を追加することで調整するものとされた。

■GPS時刻(GPS Time)
UTCと同じく人工的に合成された「机上の」時刻である。GPSTは、監視局あるいはGPSに搭載されているセシウムおよびルビジウム周波数標準の測定に基づいて定義される。
GPSTはUTC(USNO)の小数部分と1μs以内で一致するように「制御」される。
〇GPSTとUTCの違い
1)リアルタイムに生成される。
2)連続した時刻であり、うるう秒はない

GPS衛星は、ルビジウムおよびセシウム標準を搭載している。各クロックの性能は主制御局(master control station:MCS)で監視されており、MCSにより信号の生成に使用するクロックが決定される。GPSTに対する衛星クロックのバイアスは時間に対する二次関数としてモデル化され、MCSが推定したこのパラメータは航法メッセージの一部として放送される。こうしたパラメータは標準的に1日に一度だけ計算・アップロードされ、衛星クロックは5~10nsの同期を保つ。

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