進捗(10/22~10/28)英→日翻訳の練習

特許明細書翻訳作業の勉強

『英文翻訳術』で仕入れた実践的テクニックおよび英文法を復習した成果を試すべく、知的財産翻訳検定(第25回(英日)/1級/電気・電子工学)の過去問をやってみた。課題は3つあって、それぞれ、オーディオコンテンツ配信システム、3次元測量装置、MRIである。

今回は時間制限を気にしなかったので、次にやるときは時間を測ってやってみようと思う。

訳の比較・検討

設問1(オーディオコンテンツ配信システム)は、方法クレームの課題であって、その後半の構造が複雑だった。特に苦労したのが、以下の部分である。

receiving data representing sampled audio content from a portable device and searching for a match between fingerprints of the sampled audio content and the fingerprints corresponding to at least parts of multiple playlists, further including: upon finding a fingerprint match against the fingerprints corresponding to a particular playlist for a particular monitored broadcast station, reporting the particular monitored broadcast station as a source of the broadcast audio content, and a description of the broadcast audio content back to the portable device; and upon not finding a fingerprint match against the fingerprints corresponding to any of the multiple playlists, further searching for a match of the fingerprints of the sampled audio content, against at least one of: parts of the database of unidentified broadcast content from the monitored broadcast stations, to identify a source of the broadcast audio content; and a reference database of identified audio content not associated with a particular broadcast station, to identify the sampled audio content;

構造を抜き出すと、だいたいこんな感じになると思う。

骨組みだけにしてみる

receiving —— and  searching for ———–, further including:

upon finding ——–,———-

upon not finding ——–,——- at least one of:

parts of the database ——– to identify —–, and

a reference database ——– to identify ———

解答例

携帯デバイスから、サンプリングしたオーディオコンテンツを表すデータを
受け取って、前記サンプリングされたオーディオコンテンツのフィンガープリ
ントと、複数のプレイリストの少なくとも一部に対応するフィンガープリント
との一致を検索することであって、前記検索することはさらに、
特定の被モニタ放送局に対する特定のプレイリストに対応するフィンガープ
リントに対してフィンガープリントの一致が見つかったら、前記放送オーディ
オコンテンツの発信元として前記特定の被モニタ放送局と、前記放送オーディ
オコンテンツの説明とを、携帯デバイスに折り返し報告することと、
複数のプレイリストのいずれかに対応するフィンガープリントに対してフィ
ンガープリントの一致が見つからなかったら、さらに、前記サンプリングされ
たオーディオコンテンツのフィンガープリントの一致を、
(a)前記被モニタ放送局からの身元未確認の放送コンテンツのデータベー
スの一部に対して検索して、前記放送オーディオコンテンツの発信元の身元を
確認することと、
(b)特定の放送局に付随しない身元確認済みのオーディオコンテンツの参
照データベースに対して検索して、前記サンプリングされたオーディオコンテ
ンツの身元を確認することと、の少なくとも一方を行なって、携帯デバイスに、
前記放送オーディオコンテンツの発信元と前記サンプリングされたオーディオ
コンテンツの身元との少なくとも一方を折り返して報告することと、を含む検
索することと、

自作

サンプリングしたオーディオコンテンツを表すデータを1つの携帯デバイスから受信して、前記サンプリングしたオーディオコンテンツのフィンガープリント群が、前記の複数のプレイリストの少なくとも一部に対応しているフィンガープリント群と一致する部分を検索し、さらに、
特定の被モニタ放送局用の所定のプレイリストに対応しているフィンガープリン トについてフィンガープリントの一致が見つかった場合は、
当該被モニタ放送局が前記の放送オーディオコンテンツの採録元であるという報告および、前記の放送オーディオコンテンツの説明を前記の携帯デバイスに対して折り返して伝達し、
あらゆるプレイリストに対応しているフィンガープリント群を検索しても一致が見つからな かった場合は、
前記のサンプリングしたオーディオコンテンツのフィンガープリントが一致する部分を下記の方法の少なくとも一方でさらに検索し、その方法とは、
前記被モニタ放送局からの採録元未確認である放送コンテンツのデータベースの一部を検索して、前記サンプリングしたオーディオコンテンツの採録元を確認するかもしくは、
特定の放送局に付随しない採録元を確認済みの参照データベースを検索して、前記サンプリングしたオーディオコンテンツの採録元を確認するかのどちらかであるステップと、

検討事項

  • 論理を明確化するために、原文にはない(a)(b)等の記号を訳に持ち込むのはほんとうにアリなのか?
  • 『英語は名詞的言語であり、日本語は動詞的言語である。したがって、動詞を内包している英語の名詞は、動詞として訳出すると上手くいくことがおおい。』という主旨の文言を、以前、どこかで読んだ。そのことを意識しつつ訳してみたが、上手くできた部分もあれば、そうでもないところもある。練習あるのみ。
  • 解答例にある”オーディオコンテンツの身元”という表現はぎこちないと思う。かといって自作の”採録元”もイマイチではあるけれど。Collinsでidentifyを確認すると、以下の通り。なかなか、ぴったりはまる表現が見つからなかった。

    If you can identify someone or something, you are able to recognize them or distinguish them from others.
    There are a number of distinguishing characteristics by which you can identify a Hollywood epic. [VERB noun] I tried to identify her perfume. [VERB noun] A uniformed chauffeur identified me among the crowd. [VERB noun]

    https://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/identify

  • 自作では、”a”を「1つの」と訳出したが、これは過剰だったろうか?
  • 日本語として読んだ場合、自作の後半に「検索」が多すぎてうるさい気がする。少し減らすか、言い換えができるだろうか。

その他いろいろあるけれど、書くのが疲れてきたのでここで終わる。なお、残りの課題の3次元測定機とMRIは、ある程度前提知識があったので、取組み易かった。また、その解答例では、専門用語にあってないと感じる訳語がいくつかあった。