ストレージのメモ(HDDのアクチュエータ)

Wikipediaより
基礎知識(IT系)

ロジテックの技術コラム『データ復旧の基礎知識』が分かりやすい、ということを以前ブログに書きながらも、自分自身があんまりちゃんと読んでなかった。今回、他の情報源と併せて落穂拾いをしたのでメモ。

ロジテックのコラムは書かれた時期が不明であり、最新の情報ではないかもしれない。しかし、基礎知識を学ぶという点では十分だと思う。

アクチュエータとは

  • データが記録がされているプラッタ(円盤状のディスク)表面を、レコードの針のように移動して、データを読み取るための装置である。
  • ハードディスクのキーデバイスであり、アクチュエータ先端部に磁気ヘッドが取り付けられている。
  • アクチュエータのベース部分には、磁気ヘッドから読み出された信号を増幅するためのプリアンプ(2ミリ角程度の小さなチップ)がある。磁気ヘッドの近くにプリアンプを配置することで、伝送経路上で生じるノイズの混入を避ける。

画像はこちらのページを参照

(磁気)ヘッド

  • 役割は、電気信号の変化を磁気変化に変換してプラッタに記録し、またこのプラッタ上の磁気記録を読み取って電気信号の変化に戻すことである。
  • 磁気を電気に変換する「再生ヘッド」の変換効率の良し悪し(どれだけ小さな磁気変化をとらえることができるか)、つまり磁気ヘッドの感度がハードディスクの記録密度を高める上で重要な要素となる。

動作について

  • 動作時:プラッタの回転にともなって発生する気流によって、0.1ミクロン程度浮上した状態になっている。
  • 非動作時:安全地帯に退避する。
退避の方法
  1. シッピングゾーン方式:プラッタ最内周のシッピングゾーンに移動する旧来の方式。シッピングゾーンは特殊な表面加工がされており、ヘッドと接触しても吸着しない。機構がシンプルで部品点数が少なく済む一方で、非動作時にヘッドとプラッタが接触しているので衝撃に弱い。
  2. ランプロード方式:ランプロード(プラッタ外部に用意されたヘッドホルダー)で、待機する方式。非動作時に衝撃などでランプロードからアクチュエータが脱出してしまわないように、アクチュエータを固定するロック機能を備える。

※ヘッドがプラッタに接触した場合:(ともに非常に滑らかな)ヘッドとプラッタが吸着して、スピンドルモーターを再起動できなくなる恐れがある。

多段アクチュエータ(マルチアクチュエータ)

アクチュエータとヘッドキャリッジ(ヘッド取付部分)を分離し、その間に可動機構を組み込むことで、より繊細かつ高度なヘッド位置調整を可能にするもの。ボイスコイルモータで駆動されるベースアクチュエータとは独立して、各ヘッドチップが搭載されたヘッドキャリッジを個別に駆動する。

従来の方式

先端に磁気ヘッドが取付らえたアームである1つのアクチュエータを、ボイスコイルモータで回転させることにより、目的のトラックまでヘッドを移動させる。
ー>全ヘッドを含むアクチュエータ全体を駆動させるため、その移動速度やサーボ追従性の面で限界がある。

SeaGateのマルチアクチュエータ

GIGAZINEの記事(2017年12月19日 10時33分)より

  • 複数の記録ディスクごとに専用の磁気ヘッドを搭載した新しいマルチアクチュエータ技術である。
  • データ集約型のアプリケーションを使用するユーザーは、HDDの最高水準パフォーマンスを享受しながら、膨大な量のデータを管理できるようになる。
  • マルチアクチュエータ技術の第1世代では2つのアクチュエータを搭載した「デュアルアクチュエータ」がHDDに採用される。

後続記事によると、SeagateはHDDの信頼性を高めるために熱補助型磁気記録(HAMR)技術なるものも開発しているらしい。