ストレージのメモ(SSDの性能変化とフラッシュメモリの特性)

Wikipediaより
基礎知識(IT系)

SSDの性能低下

NANDフラッシュメモリを内蔵するすべてのSSDは、使い始めると性能が低下していくという特性がある。これはNANDフラッシュメモリがデータを記憶する原理に依るものであって、その商品が悪いわけではない。

SSDの状態遷移

ストレージを勉強する”ガイド”として使用している「福田昭のストレージ通信」の第12回によると、SSDの性能を示す状態は3つ(FOB:Fresh-Out-of-Box, Transition, Steady)だが、ウェブ上で色々と調べてみると、そこに”Burst”を追加して計4段階にしているものがあった。説明が分かりやすかったので載せておく。遷移のグラフ図等は、出典元を参照のこと。

The two states of primary interest are FOB and steady state, as defined below:
Fresh-Out-of-Box State (FOB)
The condition of a new/unused SSD when first received from the manufacturer is FOB state. The NAND on the SSD will have few (if any) program/erase (P/E) cycles applied when the device is in this state. (The exception would be any P/E cycling done at the factory as part of the manufacturing process.) The SSD comes with the NAND ready to have data written (that is, all storage elements are pre-erased).
Steady State
The condition of an SSD when most of the transient performance behavior has died away is steady state. An SSD may have several steady state regions in its performance curve. Steady state performance is typically indicated by a relatively small change in performance over a relatively long timeframe.

The other two performance states — burst and transition — are of less interest, but are equally well defined:
Burst State
A transient performance state, typically with very short duration and higher performance than the states immediately preceding and following, is a burst state.
Transition State
The state when an observed performance change is consistently increasing or decreasing, indicating the SSD performance is in transition, is a transition state.

出典:https://www.micron.com/~/media/documents/products/technical-marketing-brief/ssd_performance_states_tech_brief.pdf

遷移の順序は、FOB(新品) -> Transition(データを書き込むことで性能が低下)ー>Burst (少し回復)->Steady(安定期)

なぜ性能が徐々に低下するのか?

SSDに使用されている(NAND型)フラッシュメモリのセルトランジスタは、ゲート電極が絶縁体である酸化膜を挟んで上下二層式になっている。読み出し・プログラム(書き込みのこと)・消去は、下の電極(浮遊ゲート)に電荷を強制的に注入したり引き抜いたりすることによって実現されるが、その動作のたびにトンネル電流によって酸化膜が傷つくため、徐々に性能が低下する(のだと思う、たぶん)。

フラッシュメモリのトランジスタ(手書きノートより抜粋)

フラッシュメモリの基本動作

  • 読み出し(リード)
    メモリセルのデータを読み出す。データの有無は、浮遊ゲートに含まれる電荷量で判断する。同じストリングにある他のセルにトランジスタがONになる電圧を、対象のセルの制御ゲートにゼロ電圧を印加したとき、浮遊ゲートに電荷が蓄えられていない場合は、ソース -ドレイン間の抵抗が低い状態なので、ソース – ドレイン間に電流が流れる(オン)が、浮遊ゲートに電荷が蓄えられている場合は、ソース- ドレイン間の抵抗が高い状態なので、電流が流れない(オフ)。
  • プログラム
    メモリセルにデータを書き込む。選択セルに高電圧を印加し、非選択セルにトランジスタがONになる電圧を印加する。基盤とドレイン側が0Vになり、ソース側に電源電圧が加わることによって、選択セルの浮遊ゲートに電荷が注入され、選択セルのしきい値電圧が上昇する。本動作は、ページ単位で行われる。
  • 消去(イレース)
    メモリセルのデータを消す。選択セルの制御ゲートに0Vを印加し、基盤側に高電圧を印加することによって、浮遊ゲート内の電子が基盤側に引き抜かれ、選択セルのしきい値電圧が低下する。
データの上書きができないので、データを書き換える際は、イレースとプログラムをセットにする