半導体プロセスの概要

基礎知識(その他の分野)

福田昭のストレージ通信』の補助として、最近読んでいる半導体プロセスの入門書『図解入門 よくわかる半導体プロセスの基本と仕組み[第3版]』の第一章についてまとめた際のメモの一部。

本書の構成
  1. 半導体製造プロセスを理解する
  2. 前工程の概要
  3. 洗浄・乾燥ウェットプロセス
  4. イオン注入・熱処理プロセス
  5. リソグラフィプロセス
  6. エッチングプロセス
  7. 成膜プロセス
  8. 平坦化(CMP)プロセス
  9. 後工程プロセスの概要
  10. 後工程の最新動向
  11. 半導体プロセスの今後の動向

半導体のおもな分類

本書で扱っているのは、主に赤字の部分

シリコンウェーハ加工の工程

シリコンウェーハ加工の工程は、大きく前工程と後工程に分けられる。
前工程と後工程では、クリーン度や熱処理の要件が違うので、別個のファブで作られるのが主流である。

前工程

  • 主としてシリコンウェーハに加工を施してLSIチップを作成するプロセス(ウェーハプロセス)である。
  • 加工の要素は、イオン注入、熱処理、リソグラフィ、エッチング、成膜、平坦化の6個であり、これらを必要に応じて組合わせる。循環型のプロセスであり、同じ要素を何度も繰り返す。
  • nm単位の微細な加工をするため、高いクリーン度が求められる。
  • 特に先端CMOSロジックLSIにおいて、フロントエンド(トランジスタ形成プロセス)と、バックエンド(多層配線形成プロセス)に、工程が分かれる。
先端ロジックでは、配線層の数が増え、多層配線のプロセス比重が大きい。また、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を中心に、要望に合わせてカスタマイズすることが多い。

後工程

  • ウェーハ上に出来上がったLSIチップを個々に切り出し、パッケージ化するプロセス(組立て)である。
  • 加工の要素は、ウェーハ薄化(バックグラインド)、チップ化(ダイシング)、パッケージ化の3個である。
  • 比較的緩いクリーン度でよく、加熱する工程は少ない。

 

シリコンウェーハについて

  • 単結晶のシリコンインゴット(塊)をワイヤソーで切り出してウェーハの形にする。
  • ロジックやメモリのLSIは表面のみに作成するので、作成面を鏡面仕上げする(ミラー面)
  • 他方の面は粗い研磨で仕上げる(サンドブラスト面)

単結晶シリコンの作り方

高純度の多結晶シリコンを原料として、LSIの場合はチョラクルスキー法、パワー半導体の場合はフローティング法を用いる。

チョラクルスキー法(Wikipedia)

多結晶シリコンの作り方

(シーメンス法)
不純物を含む金属シリコンを原料として製造されたトリクロロシランガスを、高温で水素ガスと反応させることにより、高純度のシリコンを析出させるという方法である。トリクロロシランには、高温で熱分解を起こすと単体の珪素に変化する性質があり、シーメンス法ではその性質が利用されている。