化粧品について

本格的に講座に取組み始めて、そろそろ1ヶ月。順調とは決して言えないけれど、制限された時間の中でやっているにしては、まぁ頑張っていると思う。とりあえず、毎朝3時に目覚まし無しで目が覚めるようになった。今後の課題は、どうやってもっと時間を作るかだ。あー、2時に起きれないかな。

さて、乳化や分散、高分子など基本的な部分を勉強したことで、P&G特許(特表2005-507913)の内容を徐々に理解できるようになってきたが、まだバインダや色材、保湿・光沢成分のついての理解が浅いからここを深掘りしなくてはいけない。

でも、上記の不足を埋める等この特許明細書を潰したと仮定して、他の特許明細書を読み込む際に、これがどれだけのレバレッジとなるだろうか?つまり、ほかの化粧品関係の特許明細書をどのくらい読めるようになるのだろうか?

そもそも『化粧品』とは何だろう。

化粧品について

独立行政法人製品評価技術基板機構のウェブサイトで、化粧品の分類とその構成成分について調べた。

化粧品(薬事法)
人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚もしくは毛髪をすこやかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう

意外なことに、シャンプーや全身洗浄料も化粧品らしい。ということは、CVで得意分野に『化粧品』と書いたら、翻訳会社はどのように解釈するのだろう。そこに『シャンプー』は含まれて『美白○○ファンデーション』は含まれないのだろうか?うーん、CVを書く時には、特許分類上の基準と併せて確認しよう。

また、化粧品の構成成分は大別して4種類(1.化粧品のベースを構成するのに必要な基剤原料、2.生理活性や効果・機能を訴求するための薬剤原料、3.製品の品質を保つのに必要な品質保持原料、4.色や香りに関連する官能的特徴付与原料)ある。今回の特許明細書は、『着色剤含有内相を含むシリコーンエラストマーエマルジョン化粧品組成物』だから、1の基剤原料に係るものだろう。


化粧品の定義と分類が判明してスッキリしたので、つぎに、特許庁DBで、関連する日本語の明細書を調べた(英語が原文の明細書は、誤訳があるかどうかを悩まなくてはいけなくなるので、今回は除外した)。”シリコーンエラストマー”、”化粧品”等の単語で検索すると数百件がヒットしたので、比較的短いものを3つ選んで、まず1つ目を読んでみると、今回取組んでいる特許明細書の対訳を読み始めた頃と比較して理解度が上がっているのがわかる。調べなくてはいけない用語や背景知識は沢山あるが、消灯した暗い部屋でメガネを探すか、常夜灯がある中でメガネを探すか、くらい違うと思う(ちなみに、私はメガネっ子)。うん、レバレッジだ。

【その他メモ】

・1113(誤訳の研究)、1114(誤訳防止のためのロジカルシンキング)を視聴した

 

 

コーパスの準備の準備

コーパスやコンコーダンスが取り上げられたビデオ(67,126,291,1495,1504)を視聴して以来、コーパス言語学に興味がもっているが、まだ特に行動をしていなかった。
でも、来週末に、市民公開講座レベルの通訳・翻訳論入門の勉強会に参加することになったので、指定図書『よくわかる翻訳通訳学』を図書館で借りてきた。

本書の内容は多岐に渡っており『翻訳・通訳の歴史』、『職業としての翻訳』や『翻訳とテクノロジー』など、”翻訳”がそもそも何なのか、ということが説明されていておもしろい。コーパスや機械翻訳も翻訳論のカテゴリに入るようなので、この勉強会で何か掴めるかもしれない。

ビデオで再三『置換屋はダメ!』といわれるが、本書の冒頭『翻訳』の定義の項に、以下のように書いてあった。本質的に同じことを言っている気がする。


(前略)起点テクストの意味を理解し、目標言語において適切な訳語を選ぶことは、単純な作業のように思われるかもしれませんが、実は大変難しい作業です。(中略)言語間翻訳をする際には機械的に語を置き換えることはできず、前後の文脈を含めて、(中略)その語が含まれたメッセージ全体を解釈し、それを目標言語において表現する必要があります。


なお、この勉強会は、昨年秋頃に縁があって入会した、翻訳通訳関係者ネットワークのオフ会である。案内によると、前半は『通訳・翻訳論超入門講座』で、後半は『FITS2017 (国際翻訳者連盟世界大会ブリスベン大会)&JAITS(日本通訳翻訳学会年次大会)の参加報告』の二部構成となっている。今まで意識の範疇になかった、新しい世界が広がりそうでちょっと楽しみ。
なお、会場は公共施設の会議室で、おしゃれ感はゼロ。翻訳者志望の初心者としてはプロになる365日前の身としては、会場の隅の方でしっかりメモを取るつもりだ。

【その他メモ】

アルコキシル(alkoxyl)
一価の基RO-をいう。Rは鎖式または脂環式の炭化水素基であるが、普通はアルキル基の場合を指す。対応するRの語幹をとって、メトキシル、はエトキシルなどという。
※置換基名としては、アルコキシ(alkoxy: メトキシ, エトキシ)という。
ラウリル硫酸ナトリウム(sodium lauryl sulfate, SLS)
陰イオン性界面活性剤の1つ。ドデシル硫酸ナトリウム(ドデシルりゅうさんナトリウム、sodium dodecyl sulfate, SDS, NaDS)とも呼ばれる。硫酸のモノ長鎖アルキルエステルのナトリウム塩である。

==> 先日勉強した『分散基礎講座』第9講の低分子分散剤の表に、アルキル硫酸塩の名前で載っていたが、名前が違うので気づけなかった。残念だ。

 

 

請求項の図解に挑戦②

昨日に続き、P&G特許(特表2005-507913)請求項の図解についてメモ。

  • 進捗:全部の請求項について図解したので、とりあえず修了。

反省点

  • ツール:ただ慣れているからという理由で、MS PowerPointを使ったけれど、Xmindを使った方がよかった。

理由)図に対してコメントを書き込んだり、追加の絵を挿入しづらい。1つのテーマについてプレゼン資料を作るならPowerPointだろうが、ノートには不適だった。PowerPointが有利な場面を考えてみると『ワタシ、化粧品用の高分子化合物について詳しいんですよ。同業者にレクチャーなんかもしてます。ホラ、ここのURLにサンプルの講義用ファイル(ppt)を置いてますから。化粧品関係の特許明細書についてお仕事が入ったら、ぜひお声がけください。』みたいなかんじ(妄想)。

課題

請求項【0005】を図解する際、特許明細書後方の乳化剤の項を参照したが、その構造がイメージできない化合物名が多かった。構造を個別に書けるようになる必要はないと思うが、たとえばアルコキシル化化合物や、ラウリン硫酸ナトリウムのような、よく目にする化合物の組成や結合がわからないようではダメだろう。

==> 要復習

5. The cosmetic composition of claim 1 wherein the emulsifier is selected from the group consisting of polyoxyalkylene copolymers, emulsifying crosslinked siloxane elastomers, and combinations thereof.

【メモ】

  • 特許明細書後方のEmulsifiers/乳化剤の項の2段落目/【0046】について

原文)
A particularly preferred polyoxyalkylene copolymer is known by its CTFA designation as dimethicones copolyol.

の赤字部分の対訳が『ジメチコーンコポリオール』となっていたが、ダウ・コーニングのカタログ『パーソナルケアシリコーン』等で表記を確認したところ『ジメチコンコポリオール』のほうが一般的だとういうことがわかった。

  • 『性』『系』『型』の使い分けについて

対訳では『非イオン性』乳化剤、『陽イオン性』乳化剤等、『性』という訳語を当てているが、先日勉強した分散基礎講座では、『性』の代わりに『型』や『系』を使っている記事が複数あった。どれが正しいのか、どれでもいいのか、それとも場面によって使い分けるのかについて、知っておいた方がよさそうだ。他の文献を見るときに、ちょっと意識しよう。

 

請求項の図解に挑戦①(修正済)

昨日頂いたコメントを受けて、P&G特許(特表2005-507913)のWhat is claimedを図解を始めた。3時間の作業で、進捗は5割。。。意外と時間がかかる。頭の中でイメージしたり、走り書きしたりするだけなら早いけれど、後々の利用を考えて体裁を整えようとすると、そうはいかない。まぁ難しい作業ではないし、嫌いでもない。むしろ楽しい。

作成部の抜粋:請求項1


1. A cosmetic composition comprising an oil-in-water
emulsion that further comprises:

a) a continuous aqueous phase comprising:
1) from about 0.1% to about 10%, by weight of the composition, of a non- emulsifying crosslinked siloxane elastomer Swelled in a non-polar solvent;

b) a dispersed oil phase comprising:
1) from about 1% to about 25%, by weight of the composition, of an oil compatible colorant; and

2) from about 0.01% to about 20%, by weight of the composition, of a binder, and

c) from about 0.01% to about 15%, by weight of the composition, of an emulsifier.


 

    • 各物質の大きさとか形状は、今のところ、テキトー。
    • 対訳では、請求項の冒頭が『エマルジョンの形態の化粧品組成物であって、前記組成物が、』となっていることを発見した。つまり、原文のoil-in-waterが抜けている。

【図解の利用方法(案)】

  1. 図だけをA4で2ページくらいにまとめて、その特許明細書についてのメモ(A4ペラ1くらい)と併せてステープル。これを勉強した特許明細書毎に作成してファイリングし、類似の明細書に取り組むときの資産とする。
  2. 1の一部をPDF化して、CVと一緒に送り付ける。あるいは、ウェブサイトに載せておいて、CVの中にURLを書いておく。アピールと差別化はできるんじゃないかな。

・・・とりあえず、今日中に図解を完成させよう。

追記)2枚目の図に誤りがあったので差し替えました(2018/01/20 08:53)

phase(追記)

昨日の記事で『基剤』についての調査結果を書いたけれど、調べ方が甘かった。。反省。

化粧品関係のウェブサイトでは


基剤
医薬品や化粧品の原料のうち、その製品に形を与えるために主に使われる成分のこと。賦型剤(ふけいざい)とも呼ばれる。軟こうやバームのワセリン、錠剤やファンデーションのタルク、座薬のカカオバターなどがよく知られる。

医薬品や化粧品に配合される有効成分や色材などの量はとても少なく、そのような成分だけで製品を作るのは難しい。そのため、基剤を混ぜて製造時・使用時ともに扱いやすいボリュームに調整する。そのほか、配合された有効成分が体に吸収されやすいようにする、トラブルが起きている皮膚を保護したり冷やしたりするなどの役目も兼ねることがある。


となっていた。だから、化粧品関係で『基剤』という用語がでてきても、一概に間違いとは言えない可能性がある。つぎに、『基剤』の英訳がどうなっているかを他の化粧品関係の特許明細書を検索して調べると、これは”base material”あるいは”base(名詞)”が多い。

以上を踏まえて、問題の英文-対訳文を再確認する。

原文)
As used herein, the oil phase may include hydrocarbon oil based phases as well as silicone oil based phases.

対訳)
本発明で使用する場合、油相には、炭化水素油基剤の相とシリコーン油基剤の相を含んでもよい。

うーん、やっぱり『基剤の相』という訳はないな。基剤の『剤』に相当する部分が英語にないし、そもそも”based”は”phase”を修飾している。昨日頂いたコメントにあるように『~主体の相』とするのがよさそうだ。

【メモ】

  • 複数からなる溶媒について

複数種の組成物からなる溶媒について調べたところ、用語としては『共溶媒』『共晶溶媒』『混合溶媒』などがあることが分かった。今回の場合、炭化水素油とシリコーン油が混ざっているだけだろうから、『混合溶媒』のカテゴリだろう。

いろいろ検索していると、日本油化学会の機関紙『オレオサイエンス』で過去に掲載されていた入門講座シリーズを見つかった。各回の記事分量は短めで、油脂に関する内容が平易に説明されている。とりあえず、全回分をダウンロードした。

・・・勉強の素材ばかりが増えていく。やらなくちゃ。

phase

P&G特許(特表2005-507913)のDETAILED DESCRIPTION OF THE
INVENTIONのEmulsionの段落の最終センテンスについて

  • 原文

As used herein, the oil phase may include hydrocarbon oil based
phases
as well as silicone oil based phases.


  • 対訳【0010】

本発明で使用する場合、油相には、炭化水素油基剤の相とシリコーン油基剤の相を含んでもよい


”based phases”の訳が”基剤の相”になっていることに引っ掛かった。まず、基剤の意味をインターネットで確認すると下記のようであり、この文の訳にそぐわないと思う。

  • 基剤:軟膏(なんこう)剤や座剤などの製造に際して使われる賦形(ふけい)剤。
  • 賦形剤:錠剤、散剤(粉薬)、顆粒剤などの固形製剤に、成型、増量、希釈を目的に加えられる添加剤。

つぎに、本明細書の後方(1. Non-Polar, Volatile Oilsの節、対訳では【0030】の項)で、上記の一文が意図している内容を確認すると『(前略)本発明で特に有用な非極性で揮発性の油は、シリコーン油、炭化水素、及びこれらの組み合わせから成る群より選択される。』という記述があった。

仮結論)上記の訳は、『油相には、炭化水素油系の相とシリコーン油系の相を含んでもよい』くらいでどうだろう?これで、pahsesが複数形になっている部分は、拾えているだろうか?

また、油相に複数の相が含まれているイメージとは、下図のAでいいだろうか?つまり、小さな油の粒が混在しているイメージだ。この場合のphaseは、どういうイメージをもてばいいのだろう。Bのように2種類の油を組成物して新しい組成物ができるのもおかしい気がする。夜にでも、画像検索をかけてみよう。今朝は時間切れ。

青:油その1 黄:油その2 緑:油その1と油その2の化合物をあらわす

なお、絵を描くときに、油が混在するときの個々の形状が不定形or球状かで迷ったが、互いに油で親和性があるから不定形でいいと思った。

 

分散メモ④

先週金曜日に予定した範囲までの勉強は、とりあえず今朝で終わりとする。もちろん入門レベルの分散をすべて理解した訳ではないが、知識とノートは大幅に増えた。ノートの分量は、ワードで約23ページ。加えて、リファレンスとして保存する分散剤のリストが3ページ分くらい。検索するためのキーワードも、以前よりは掴めたような気がする。

この分散についての知識をもって、改めてシリコーンエラストマーエマルションに関するP&G特許を読み直せば、以前とは違った目線で内容を理解できるだろう。誤訳を発見するかもしれない。そしたらまた何か調べたくなるものが出るから、そこでもう一度基礎勉強をする。ひたすら、この繰り返し。あー、この特許明細書一本をつぶすのに、あと何日かかるんだろう。。

【今朝のメモ】

  • HLB
  • PIT(転相温度)
  • エマルションの安定化方法
  • 乳化技術の種類
  • 水系における疎水性相互作用
  • 分散剤の分類(イオン性、分子量)
ぬれ性(湿潤ぬれ, wetting)
1.顔料の固体・気体界面が分散媒体によって固体・液体界面に置き換わることで,顔料粒子の凝集力を弱めてほぐしやすくする過程
2.ぬれの現象を操っているのは界面エネルギー,つまり境界面の近くで共存する固体,液体,気体の分子間相互作用のエネルギーである。ヤングは部分的なぬれの場合について液滴と固体表面のなす角度(接触角)と界面に働く力(表面張力)の関係を明らかにした。接触角は固体表面の液体によるぬれやすさの指標となる。(式省略)
分散基礎講座第9講(分散剤)(J. JPn. Soc. Colour Mater.,78〔3〕, 141-148 , 2005)より

分散メモ③

顔料の分散過程と乳化の基礎について、分散基礎講座(第3講、第5講)を中心に勉強した。

あまり時間がないので簡単にメモ

【新たに作成したノートの抜粋】

〇顔料分散工程について:溶媒、高分子、顔料の関係性を理解するには、熱力学的な視点が必要である。
⊿G = ⊿H – T⊿S (ギプスの自由エネルギー)

To do:手持ちの参考書『入門熱力学 実例で理解する』で、熱力学の初歩を復習すること。良い本だから捨てずに持っていたけれど、大学の教養課程で使ったきりで、内容をほとんど覚えていない。。。

〇エマルションと粒子サイズの関係について:粒子サイズによって、エマルションの外観が変わる等

〇エマルションの調整方法の種類とその特徴について:分散法と凝集法(Ageint-in -water法、Agent-in-Oil法など)

〇エマルションが崩壊するプロセスについて:凝集/クリーミング → 合一 → 二相分離

〇エマルションの安定化について:静電反発力、立体保護作用など

〇Bancraftの経験則とHLBについて:乳化剤の選択基準

 

 

分散メモ②

ただいま、月曜日の05:30。昨日の日中~今朝の進捗についてメモ。

この土日でやろうと計画したことの達成率は6割くらい。分散の基礎理論についてはある程度の深掘りができたが、乳化の理論や分散剤までは追いつかなかった。いまの時点でこの勉強にどれだけ時間をかけるか悩むけれど、分散に関する勉強が”ノッテきた”感があるので、水曜日の朝まで継続することにした。今朝までに作成したノートの量は、Wordで12ページ(約5,000文字)で、最終的には30ページ弱になるのではないだろうか。

【まとめたノートの一部】(元の出典はすべて、分散基礎講座の第1講第2講

    • 一般的に、分散のプロセスは色材の比表面積を増大させるプロセスであるから熱力学的には系のエネルギーを増大させるプロセスである。(中略)エネルギー増加量(⊿G)は、表面積の変化の項(⊿A)と、単位面積あたりのエネルギー変化にともなう量(γ)の積である。

⊿G=γ⊿A

分散系の生成には分散(粉砕)による色材の細分化と同時に粒子間にエネルギー障壁を形成することが不可欠であり、ここに粒子表面の電気二重層の形成や高分子吸着層の存在が重要となる。

  • 表面自由エネルギーと表面張力
  • 表面積を増やすためには、高いエネルギー状態にある分子の数が増えるので、仕事が必要になる、単位面積の表面を増やす仕事が表面張力である。表面の分子をできるだけ少なくするために、微粒子は自分の表面積をできるだけ小さくする。さらに、微粒子のそばに別の微粒子が接近すると、二つの微粒子は互いに凝集する。
  • van del Waals力の加算性
  • 分子間のvan del Waals力は単距離にしか及ばないが、共有結合と異なり飽和性を示さず、加算性がよく成り立つ。したがって、粒子1と粒子2の間の相互作用エネルギー7を,粒子1の分子と粒子2の分子の間のvan der Waals相互作用エネルギーの総和から計算することができる。その結果,非常に多数の分子からできている微粒子問にはかなり大きなvan der Waals相互作用が働くことがわかる。

分散メモ

昨日、『分散』について集中的に勉強した。

一気に知識を詰め込み過ぎて少し吐き気がするくらいだが、ノートにまとめる過程(今日の作業)で整理されるだろう(たぶん)。

特にインパクトの大きかった概念についてのメモ


van der Waals力
量子力学的なゆらぎによる力である。分子は,たとえ中性であっても,内部にプラスとマイナスの電荷(陽子と電子)をもつ。プラス電荷の重心とマイナス電荷の重心が一致しなければ,電気双極子をもつから,分子間に引力が働く。プラス電荷の重心とマイナス電荷の重心が一致しても,絶えず量子力学的なゆらぎが起こっているために,瞬間的には,どんな分子でも電気双極子をもつことができる。ゆらぎには熱的なものと絶対零度でも存在する量子力学的なものがある。絶対零度におけるエネルギー最低状態でも不確定性原理によってゆらいでいる(零点振動)。van der Waals力は主として量子力学的なゆらぎによる。二つの分子が接近すると,それぞれのゆらぎ双極子の間に双極子― 双極子相互作用が発生する。これが分子間のvan der Waals引力である
分散基礎講座(第2講)分散理論の基礎, 色材,77[7], 328-332 (2004))

『van der Waals力がそもそも何であるか』について、今までちゃんと考えたことがなかったので新鮮だった。量子力学的なゆらぎ、という説明を読み、van der Waals力の位置エネルギー(真空中で中心距離がrの2つの同種分子間にはたらく場合)の数式の中に、プランク定数や固有の振動数が入っているのを見ると、力についてイメージができた。量子力学のざっくりした部分は、以前読んだ単行本『量子革命』の知識しかないけれど、『イメージ』のレベルでは、これで間に合いそうだ。

  • ゼータ電位:粒子から充分に離れて電気的に中性である領域の電位をゼロと定義したとき、このゼロ点を基準として測った場合の、滑り面の電位と定義される。微粒子の場合、ゼータ電位の絶対値が増加すれば、粒子間の反発力が強くなり粒子の安定性は高くなる。逆に、ゼータ電位がゼロに近くなると、粒子は凝集しやすくなる。そこで、ゼータ電位は分散された粒子の分散安定性の指標として用いられる。

大塚電子株式会社のウェブサイトより)

もっといろいろ書くことはあるけれど、子供が起きてきたので、いったんここまで。