エッチングについてメモ

半導体・ストレージ・NAS

半導体プロセスの入門書『図解入門 よくわかる半導体プロセスの基本と仕組み[第3版]』の第6章(エッチングプロセス)の補強として、エッチング技術全般について調べたときのメモ

参考)『エッチング技術の基礎』, 精密工学会誌 Vol.77, No.2, 2011

エッチングとは

基板上に形成された薄膜材料の微細加工、厚膜材料の三次元加工や基板貫通加工のみならず、研磨や研削等の機械加工やドライプロセスによって発生したひずみ層や損傷層の除去、化学溶液やラジカルビームによる結晶表面の洗浄、転位等の欠陥を調べるためのピット形成等、広範囲に利用されている加工技術である。

エッチングの種類

ウェットエッチング

・酸、アルカリ等の化学溶液を用いる
・化学反応のみを用いた方法であるが、等方性形状の他に結晶の面方位を巧 みに利用して異方性形状を形成することができる。

等方性エッチングでは、被加工材料のマスク開口部において、エッチングが表面の法線方向と同時にマスク下部にも等方的に進むため、マスクの真下の部分が削られしまう(いわゆるサイドエッチング)

ドライエッチング

・プラズマ中の反応種(イオン、高速中性粒子、ラジカル(中性活性種)ガ ス)を用いる
・エッチング装置や反応種の選択により、反応機構(化学反応、物理反応、 化学/物理反応)を制御できる特徴をもち、イオン入射方向制御によって  方向性エッチング形状を実現することができる。

反応機構

ウェットエッチング

  1. 反応種の表面への拡散・供給
  2. 反応種の表面への吸着
  3. 反応生成物の生成(反応種と被加工材料との反応)
  4. 反応生成物の表面からの脱離・拡散

等方性エッチングの場合は、①が③よりも速く進む(拡散律速)。異方性エッチングは、③が他の素工程に優先する(反応律速)

エッチング層の温度管理、溶液濃度、添加物や材料の種類を巧みに組合わせることによって、複雑な三次元構造のエッチングも可能である。

精密工学会誌 Vol.77, No.2, 2011 『エッチング技術の基礎』より

参考)JP 2010-131734 A

ドライエッチング

  1. 反応種(イオン、高速中性粒子、ラジカル、ガス)の発生
  2. 反応種の輸送現象(拡散、衝突)
  3. 反応種と固体表面との相互作用

③の相互作用は、粒子がもつ運動エネルギーの大きさによって現れる現象が異なる。

10^(-1)~10のオーダ:堆積現象
10~10^3のオーダ:スパッタリング
10^3~10^6のオーダ:イオン注入

プラズマの電位差、イオン粒子の直進性、側壁保護効果を利用して、深掘りエッチング(ボッシュプロセス)などが可能になっている。

img01.png

サムコ株式会社のウェブサイトより。サイトポリシーに従い、リンク先はトップページ。