オフセット印刷機の刷版

ほかの技術知識

参考:『印刷技術 基本ポイント 枚葉オフセット印刷編』(日本印刷産業連合会)

印刷用の板(刷版)の種類

 平板印刷で用いる代表的な印刷用の板(刷版)はアルミニウムを基剤とする。従来は、PS版(Pre-Sentsitized Plate)と呼ばれていたが、最近は水なし平板やCTPの普及により、PS版・CTP版・水なし平版の3種類に分類するのが一般的である。

PS版

  • 印刷中に版面が水を保つようにおよそ数μmほどの細かな砂目立てした板の表面に、2μm程度の厚さで感光層樹脂層が塗布される。
  • 感光性樹脂層は紫外線照射で変化する。
  • カラー印刷に適したポジ用と、文字モノなどの単色製版向けのネガ用の2種類がある。なお、 ネガ用は露光部残留、ポジ用は未露光部残留である。
  • ポジ用PS版は焼付け時間を長くすると、網点を小さく再現できる。印刷で網点が太るとドットゲインが起きるので、焼付け時間を長くして網点を補足しておくこともできる。

CTP版(Computer to Plate)

  • データから直接刷版を出力するシステムであり、波長830nmの赤外線レーザーなどの熱レーザーによって焼付けるサーマルCTPが多く使われている。
  • 焼付け制度が高く、印刷の準備時間を短縮できる。

サーマル型の特徴

・明室で版処理ができる。
・解像性に優れて175選の1%の網点から正確に再現できる。
・焼付け後に強アルカリ現像処理を必要とするタイプと、水で現像するタイプがある。

水なし平板

 インキを反発する素材としてシリコンゴムを使う方式であり、専用のアルミ板やインクを使用する。

  • 砂目のない平滑なアルミ板にインキを受理する感光性樹脂層が薄く塗布され、その上にインキを反発するシリコンゴム層が塗られている。
  • 露光と現像処理により画線部のシリコンゴム層が溶解除去される。そして、その下にインキが付着する樹脂層が現れる。
  • 刷機の温度が高くなると、版汚れなどが発生するので、インキローラーに冷却水を通し機械温度を一定に保つように工夫されている。