進捗(10/14~10/20)リチウムイオン蓄電池に関係する法律

特許法など法律関係

 バイト先の法律事務所に、 リチウムイオン蓄電池の取扱いについて、 輸入・物販の商売をしている外国人から問合せがあった。

経済産業省では、平成30年2月1日付けで「電気用品の範囲等の解釈について(通達)」を改正し、ポータブルリチウムイオン蓄電池(いわゆるモバイルバッテリー)を電気用品安全法の規制対象としました。
 なお、1年間の経過措置期間を設定していましたが、平成31年1月31日をもって終了しています。
 今後は、輸入事業者等が国に届出を行い、技術基準等を満たしていることを確認し、PSEマーク及び届出事業者の名称等の表示した製品でなければ、国内で販売することは出来ません。

経済産業省北海道経済産業局

 弁理士先生が調査してまとめた結果を英訳する、という仕事がメインになり、電気用品安全法について自分でも調べていろいろと勉強になったのでメモしておく。

電気用品安全法

  • 英訳:Electrical Appliances and Materials Safety Act
  • 別称:PSE法(「Product Safety」及び「Electrical Appliances & Materials」の頭文字)

電気用品安全法とは

 電気用品による危険及び障害の発生の防止を目的とする法律であり、457品目(令和元年10月現在)の電気用品を対象として指定し、製造、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保につき民間事業者の自主的な活動を促進する枠組みとなっている。その品目によって「電気用品」は「特定電気用品」と「特定電気用品以外の電気用品」に分類され、それぞれ規制の内容が異なる。

第一条 この法律は、電気用品の製造、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保につき民間事業者の自主的な活動を促進することにより、電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的とする。

電気用品安全法

輸入/販売事業者がすべきこと

 「事業の届け出」・「対象商品に対する基準適合義務」・第三者機関による「特定電気用品の適合性検査」・PSEマークの「表示」が義務付けられている。この法律に違反して、PSEマークのない商品を製造・輸入・販売すると処罰の対象になる。

 海外製のリチウムイオン蓄電池を輸入して国内で販売する場合は、製造業者に依頼して、手順を踏んでPSEマークが商品に付くようにしてもらわなければならない。規制開始前に輸入した在庫品であっても、2019年2月1日以降は、PSEマークがない商品を販売してはならない。違反した場合、罪に問われるのは、海外の製造業者ではなく輸入販売事業者になる。

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例外承認制度

 次のような特定の用途に使用される電気用品については、例外的に経済産業大臣の承認を受けて、技術基準適合性にかかわらず製造又は輸入、ないしは販売することができるとされている。なお、本制度の例外承認は技術基準適合性に関するものであり、製造・輸入の事業届出は必要になる。

  • ツーリストモデル
  • リチウムイオン蓄電池(H20以前あるいはH23以前に輸入されたもの)
  • アンティーク照明器具な等
  • ビンテージもの(電気楽器等)

ツーリストモデル

 外国規格に適合している製品を国内で製造又は輸入し、外国からの旅行者や日本人海外旅行者等に限定して国内で販売する場合、当該製品は例外承認の対象となる。経済産業省のウェブサイト等には明確に書かれていないが、対象となるのは電気がま(炊飯器)・電源コードセットなどに限られており、リチウムイオン蓄電池には適用されない。

リチウムイオン蓄電池

「平成23年11月19日以前に製造又は輸入された機器に装着されるものとして、平成23年11月20日以降に補修用・交換用として国内製造又は輸入するリチウムイオン蓄電池であること」などであり、とりあえず古いもの。

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対象となるリチウムイオン蓄電池

以下、「 電気用品の範囲等の解釈について 」より抜粋

「電気用品の範囲等の解釈について」

(1)リチウムイオン蓄電池とは、リチウムの酸化・還元で電気エネルギーを
供給し、負極にリチウムがイオン状態として蓄電される充電式の電池で
あって、単数又は複数のリチウムイオン単電池からなる、すぐに使用でき
る状態(機器に装着し、電池として使用することができる状態)の単位電
池を指す。これを組電池と称する。組電池の構造としては、リチウムイオ
ン単電池、保護回路等の部品を保持できる十分な強度を持った電池容器、
端子配置及び電子制御装置を備えているものから、電池容器、端子、電子
制御装置などが一部備えられていないものなどを含む。なお、単電池で
あっても、すぐに使える状態のものは組電池に該当する。
(2)単電池とは、リチウムの酸化・還元で電気的エネルギーを供給する充電
式の電池であり、最終的な電池容器、端子配置及び電子制御装置を備えて
いないため、一般的にすぐに使用できる状態にないものを指す(JIS C 87
11(2013)3.7参照)。

(中略)

(9)リチウムイオン蓄電池が機器に装着された状態で輸入・販売される場合
は、当該機器の輸入・販売として取り扱う。ただし、ポータブルリチウム
イオン蓄電池(いわゆるモバイルバッテリー)等の主として電子機器類の
外付け電源として用いられるものは、充電装置や昇圧装置等とともに同一
筐体に組み込まれていても機器ではなくリチウムイオン蓄電池と解釈し、
対象として取り扱う。
なお、ここで、「装着」とは、エンドユーザーが利用できる最終的な製
品(機器)にリチウムイオン蓄電池を取り付けた状態
を指す。
(10)リチウムイオン蓄電池が単体(補修用・代替用)や機器に同梱された状
態で輸入・販売される場合は、リチウムイオン蓄電池の輸入・販売として
取り扱う。
なお、ここで、「同梱」とは、リチウムイオン蓄電池を機器から分離し
た状態で機器と同じ包装容器に梱包する状態を指す。

別の文書内の規定によると、体積エネルギー密度が 400Wh/L(ワット時毎リットル)以上の製品 のみ対象となる。

輸入販売のポイント

 上の(9)と(10)に記載があるように、エンドユーザーが利用する最終的な製品(機器)との関係で取扱いが変わる。1つの箱の中に機器と電池を「同梱」して輸入販売した場合は規制の対象になるが、1つの箱の中に電池を「装着」した機器は規制の対象から外れる。