離婚の手続きについてメモ

特許法など法律関係

「離婚はタイヘンだ」という話は一般によく聞くけれど、さいわい身近に経験した人がいないから、今まで何がどう大変なのか知らなかった。

でも、 法律事務所で働き始めて もうすぐ10ヶ月目になろうかという今はもう、 その一連の手続きに要する期間の長さと複雑さをある程度知っている。事務所に来る依頼の何割かは、当事者同士の話し合いでは解決できなかった離婚や親権がらみだ。

なお、収入や貯金がない専業主婦などが手続きをしたいときは、民間法律扶助の制度(法テラス)を利用することができる。おおざっぱに言えば、まず国に裁判費用を立て替えてもらって、その後、月々5,000円~の金額で国にお金を返していく制度である。使用に際しては色々と条件があるから、具体的な条件や手続きは法律相談センターや法律事務所に相談して確認する。

家庭裁判所の役割

家庭裁判所へお遣いに行った際に、待合室のリーフレットコーナー(?)で、家庭裁判所の手続き・調停・審判を種類ごとに解説したモノクロA4両面印刷のペラ紙を見つけたので、ぜんぶ集めてきた。以下、それら資料および、日々の法律事務に基づくメモである。

手続き・調停・審判のリスト

離婚や相続といった家族に関するトラブルについての司法手続きは、家庭裁判所の「調停」から始まる。「調停」で決着がつかなければ、「審判」に進んでいく。「手続き」は、本当に「手続き」であって特に相手方がいないので、必要書類を提出して裁判所に申請し、それが裁判所に認められればよい。

いわゆる「キラキラネーム」や「シワシワネーム」を変えたい!と思ったとき、必要な手続きは「正当な理由」を記載した申立書を戸籍謄本と一緒に裁判所に提出するだけで足りる(「名の変更」の手続き)。

名の変更の手続き
「名の変更」の手続き

手続き

  1. 氏の変更
  2. 子の氏の変更
  3. 名の変更
  4. 死後離縁
  5. 失踪の宣告
  6. 相続財産管理人選任
  7. 相続放棄の申述
  8. 特別代理人選任
  9. 不在者財産管理人
  10. 遺言書の検認

調停

  1. 夫婦関係調整(離婚)
  2. 婚姻費用の分担
  3. 子の監護に関する処分(面会交流)
  4. 子の監護に関する処分(養育費)
  5. 財産分与
  6. 親権者変更
  7. 協議離婚無効確認

審判

  1. 請求すべき按分割合に関する処分

夫婦間の年金の按分などについて争うときなどに申し立てる。

離婚について

上記の「調停」の中で、未成年の子どもがいる場合に関係しそうなのは「夫婦関係調整(離婚)調停」事件、「婚姻費用の分担調停」事件、「子の監護に関する処分(面会交流)調停」事件、「子の監護に関する処分(養育費)調停」事件の4つである。

言い換えれば、この4つの「事件」について、弁護士に「委任」して同時進行で作業を進める。「離婚」で一括りに処理しないことにより、たとえば「養育費はそっちの言い分を呑むけど(調停成立)、面会交流の回数は月に一回じゃ納得できない。協議の継続/審判をするぞ!」となったときに、とりあえず養育費の支払いをしてもらうことができる。一連の「事件」が終わるまで1~2年かかるケースも珍しくないから、争点を分割して処理することは大事だ。

子どもとの関係

調停が不成立となって、審判に進んだ場合、ステージは審問&調査官調査に移行する。

面会交流の流れ
子の監護に関する処分(面会交流)の手続き

新米法律事務スタッフの主観として、この調査官がする調査というのは「子どもの本音を聞き出す」作業のように思える。特に子供が幼児の場合は、一緒に塗り絵したり、ブロックで遊んだりしながらコミュニケーションを取るようだ(事務員が調査の現場にいることはないから、弁護士からの聞きかじりと調査報告書?に基づく)。

調査から戻った弁護士が「あの調査官、下手くそ!」と荒れていたり、母親(依頼人)に頼んでわざわざ事務所に子どもを連れてきてもらって、お菓子を食べたり、一緒に塗り絵をして遊びながら、数時間かけて「お父さんはね、〇〇〇だからね、会いたくないんだ」という言質を取る作業をしているところを見ると、子どもが人見知りだったり、大人(調査官・弁護士)のコミュニケーションスキルが低いとダメなようだ。なお、けっして誘導尋問をするわけではない。