電気+自動車⑤ PWM制御についてメモ

ほかの技術知識

電力変換やPWM制御を説明した書籍やウェブページは沢山あるが学習の補助のためまとめたノートより抜粋

電力変換

 電気自動車で使用される電気エネルギーは、すべて一つの直流の高圧バッテリから供され、電力変換回路を介して、交流(駆動モータ)や低圧の直流(電装系)の形をとる。三相インバータを利用した電力変換により、直流と交流を双方向に変換し、交流モータの駆動と制動の両方をコントロールできる。三相インバータの機能は、モータを制御するパワーコントローラに含まれる。パワーコントローラは、バッテリ蓄蔵の直流の電気エネルギーを交流に変換してモータを駆動する装置であって、限られた電圧・電気エネルギーを効率よく利用するだけでなく、ラジオ等の搭載機器に電波干渉が生じさせないようになっている。

高電圧系の電源ライン構成

自動車の電力変換回路の特徴

『電気自動車工学第2版 EV設計とシステムインテグレーションの基礎』より

  • 電源が直流であること
  • インフラから電源が取れないこと
  • バッテリの出力インピーダンスが高く出力電圧や出力電流の変動が大きいこと
  • 温度変動や経時劣化に対する配慮が必要なこと
  • 小型軽量の要求から固定設備の電力変換器よりも高電力密度になること

スイッチングによる電力の変換

負荷(抵抗)と直流電圧源の間にスイッチを設置した回路を考える。

 スイッチを一定の周期で「オンオフ」した場合、スイッチが「オン」の場合は電源電圧Eがそのまま負荷に出力され、スイッチが「オフ」の場合は負荷の電圧がゼロとなる。したがって、負荷の両端の平均電圧は「オンオフ」の周期(スイッチング周期)によって調整可能である。いま、スイッチング周期をT、スイッチが「オン」の期間をTon、スイッチが「オフ」の期間をToff、平均電圧をVavとする。スイッチが「オフ」のときは電圧がゼロなので、平均電圧Vavは、スイッチング周期Tに対するスイッチオン期間Tonの比に電源電圧Eを掛けた値になる。

ここで、スイッチング周期Tに対するスイッチオン期間Tonの比をデューティ比dと定義すると、スイッチング周期に関わらず、デューティ比によって平均電圧を制御できることがわかる。これをデューティ比制御またはパルス幅制御という。

PWM信号の例

 コンバータの入力として、任意の電圧の大きさVRを持つ信号(基準信号)と、電源電圧と同じ電圧Eを持つ三角波(搬送波)を想定する。コンバータは二つの入力の大小を判定し、ロジック信号を出力する。コンバータ後段のゲート制御回路にロジック信号が接続されると、スイッチが制御を受ける。制御の結果、基準信号の電圧Vrとおなじ大きさの方形波が出来上がる。